一味違うヘリンボーンの床!フローリング、クッションフロアなどの床材やパターンについて。
床材は素材の風合いだけではなく、張り方によっても空間の雰囲気を変えます。
ヘリンボーンの床は個性的でありながら、クラシカルで上品な雰囲気を醸し出し、レトロモダンのインテリアコーディネートにも合う床材の張り方です。
ヘリボーンの意味やパターン、使われる素材についてまとめました。
ヘリンボーンの意味とは
「herring」はにしん、「bone」は骨という意味があり、ヘリンボーンとは魚の骨に似ていることから名づけられたデザインパターンのこと。
”床材の張り方”としてのヘリンボーンは、矢羽張りとも呼ばれています。
※ヘリンボーンのデザインパターンは織物にも用いられております。
施工に手間が掛かる為、施工費が若干高くなる傾向はありますが、高級感のある贅沢な張り方でオシャレを追求する方にはぜひ検討していただきたいデザインパターンです。
ヘリンボーンのパターン
ヘリンボーンの張り方のパターンはいくつかの種類があります。
上記の写真の様に長方形のフローリングの角を突き合わせていくパターンがオーソドックスな張り方です。
2枚ずつ互い違いに並べてV字を作っていく、ダブル・ヘリンボーンと呼ばれるパターンもあります。
フレンチヘリンボーンというパターンは、接合部を45度カットにする張り方です。
通常のヘリンボーンよりも継ぎ目がすっきりとして見えるので、シャープでモダンな印象になります。
ヘリンボーンに使われる床材は?
ヘリンボーンはフローリング以外の床材の張り方にも用いられています。
ヘリンボーンに使われる床材を見ていきましょう。
無垢フローリング
無垢フローリングは木材をそのまま切り出してフローリング材として加工したもので、風合いのよさが感じられ、経年変化が楽しめます。
無垢フローリングは湿気の多い時期には膨張し、乾燥する時期には収縮する為、反りやひび割れが生じたり隙間ができたりすることがある場合があると言われていますが、基本的にヘリンボーンの床で使用される木材はとても硬めの木材(ウォルナットやチーク、オークなど)を使用する為、心配する必要はないかと思います。
ヘリンボーン用の無垢フローリングなどを用いて一枚一枚張っていきますが、ヘリンボーンは一般的な定尺張りや乱尺張りよりも難しい張り方です。
無垢フローリングの特性を分かっている職人さんに依頼するのがベストですね。
複合フローリング
複合フローリングとは合板などを基材として、表面に突板、あるいは化粧シートを張り合わせたものです。
突板は木材を薄くカットしたもので、厚みのある突板を使った複合フローリングの中には、無垢フローリングと見間違う商品もあります。
複合フローリングは無垢フローリングよりも施工性が良く、風合いは商品によって大きく異なります。
複合フローリングも無垢フローリングと同様にヘリンボーン専用の商品もあり、一枚一枚張っていく施工方法です。
CFシート(クッションフロア)
CFシートはシート状の床材で、フローリングのヘリンボーンのパターンが印刷されたものが市販されています。
耐水性に優れ、リーズナブルで簡単に施工できますが、フローリングとは風合いが大きく異なります。
”木”独特の風合いはありませんが、小さなお子様がいる様なご家庭などで、尚且つ賃貸マンションの場合などには検討する方も多い様です。
フロアタイル
フロアタイルは塩化ビニル樹脂で出来ており、基材・プリント層とクリア層の3層構造で柄に合わせて凹凸が付けられています。
フローリング調のフロアタイルは、CFシートよりもリアルに見えることがメリットです。
長方形のフローリング調のフロアタイルを使って一枚ずつ張ってヘリンボーンにしたり、45度カットをしてフレンチヘリンボーンにしたりすることも出来ます。
フロアタイルは傷に強く、事務所の床材としても使われています。
タイル
タイルの張り方でヘリンボーンが用いられるのは、玄関やアプローチ、テラスなどが中心で、輸入タイルが使われることが多いです。
ヘリンボーンの床の空間
個性的なヘリンボーンの床を引き立てる為には、足し算と引き算を意識したインテリアコーディネートが求められます。
ヘンリボーンの床の空間の実例を紹介します。
リビング
リノベーションで無垢フローリングを張ったヘンリボーンの床のあるリビングは、ヴィンテージ感の漂う空間です。
正面のキッチンのサブウェイタイルや革張りのソファがマッチし、ダイニングセットの黒いフレームがアクセントになっています。
キッチン
カフェ風にコーディネートされたキッチンのヘンリボーンの床。
スモーキーブルーのアクセントウォールにも、ヘンリボーンのアートを飾る遊び心が秀悦です。
ヘンリボーンのフローリングに近い踏板と、キッチンと同じ白のフレームの踏み台を置いたことで、空間のバランスがとれています。
玄関
住まいの顔である玄関となる、ヴィンテージ感のあるタイルをヘンリボーンにしたことで、より印象深い空間になっています。
ヘンリボーンの床が主役の玄関に。
トイレ
白い塗装を施した床材を使用し清潔感を出しつつ、オシャレで温かみのある空間を演出しています。
まとめ
フローリングなどの床はインテリアのベースとなる為、デザイン的に特別に意識する場所になることは少ないと思われがちですが、張り方をヘンリボーンにすることでフォーカルポイントになります。
この記事ではヘリンボーンの床材について、CF(クッションフロア)やフロアタイルなどもご紹介させていただきましたが、無垢フローリングなどの”本物の素材”とでは、床の表情が全く異なります。
皆さんもご存知の通り、”木目”というのは同じパターンがありません。
木本来の不規則的な木目や色合いがヘリンボーンにすることで、より一層引き立ち、唯一無二のオシャレな空間を演出してくれます。
長く住まう大切な家。
人とはちょっと違ったインテリアを楽しむのなら、無垢フローリングなど”本物の素材”を使用したヘンリボーンを取り入れることもありかもしれませんね♪