インナーテラスのある家の間取りやメリットデメリットをご紹介。【画像10点付き!】
昔ながらの土間に縁側、日向ぼっこをしながらお茶を飲む日常。
住宅の洋風化に伴い、今では少ない光景になりましたが、最近ではインナーテラスとして新たな姿で広まりつつあります。
インナーテラスのある家は、室内に居ながらも暖かな日差しを感じられます。
狭いスペースでも開口部を大きく取れれば、明るく解放感のある空間を手に入れられるでしょう。
ガーデニングを楽しんだり、テーブルセットを置いてカフェタイムを楽しんだり、思い思いの使い方をすることができます。
この記事では、アイディア次第で様々な使い方のできるインナーテラスの間取りや施工例をご紹介します!
インナーテラスとは?
テラスというとカフェテリアのテラス席のようなイメージがありますが、インナーテラスはあくまでも室内であり、屋根があることが特徴。
半屋外のスペースを家の中に組み込む為、天候に左右されず、室内の快適さを備えながらも屋外のような開放的な気分を味わうことができるのがインナーテラスの良いところです。
インナーテラスの間取り
間取りや生活動線によって、インナーテラスの効果は大きく変わります。
まずは、LDKとインナーテラスの一体感を感じることのできる間取りからご紹介。
こちらは隣地からの距離をしっかりと設け、インナーテラスとリビングにしっかりと太陽の光を取り入れられる間取り。
幅広く採光することにより、キッチンで料理をしながらも陽の光を感じられ、健やかな気分で過ごせそうですね。
こちらは先ほどと同じ敷地内に建築した場合の、異なる設計パターン。
先ほどの間取りよりも床面積を広く取り、LDKを長方形に設計することにより、ゆったりとした空間を演出しています。
ポーチも付いているので、庭との一体感も生まれ、インナーテラスで過ごす時間がより開放的な気持ちになれそうです。
こちらは1階の土間と隣接したタイプのインナーテラス。
バイク置き場として利用しており、愛車を眺めながらソファーでくつろげる間取りとなっています。
屋根があるので雨にも濡れず、セキュリティ面でも安心できますね。
ちなみにこのようなタイプは”インナーガレージ”とも呼びます。
インナーテラスの施工例
リビングと続いた空間のインナーテラスは、薪ストーブの土間も兼ねています。
インナーテラスと吹き抜けは相性が良く、窓を全面に取ることができるので、明るさと見晴らしの良さを叶えられます。
まるでカフェのような可愛らしい空間ですが、こちらもインナーテラスです。
小部屋の中に大きく取られた2つの開口部が明るい日差しを取り込みます。
おうちでのカフェタイムも和やかに過ごせそう♪
お子様の勉強スペースにもおすすめです。
こちらはマンションのインナーテラス(サンルーム)
リビングと隣接したインナーテラスの場合、境界をガラス戸で仕切ると、光がサンサンと降り注ぐリビングに。
空間が一体化し、奥行きを感じられる施工例です。
ガラス戸の木枠と観葉植物のグリーンが良く調和し、ナチュラルな空間に仕上がっています。
ライトアップされたインナーテラスもオシャレですね。
ホワイトの内装にグリーンが映えています。
インナーテラスは日当たりが良いので、ガーデニングにも最適。
こちらは”インナーバルコニー”として利用しており、穏やかで素敵な空間に仕上がっています。
ガーデニングアイテムも風雨にさらされないので、お気に入りを飾ることができます。
こちらはプライベート感のあるインナーテラスです。
ルーバーで採光と風を取り込みながらもプライバシーは確保。
解放感より落ち着いた空間を重視した施工例です。
インナーテラスは室内ですから、天候を気にせず、安心して洗濯物を干せるのもポイント。
主婦にとってはそれが最大の魅力かもしれません。
明るい日差しと木の温もりで、面倒なお洗濯も楽しくなりそうです。
※こちらは”インナーバルコニー”寄りの使い方
インナーテラスのメリット
施工例から多くのメリットがあると分かりますが、ポイントを絞ってまとめてみましょう。
明るさと解放感
インナーテラス最大のメリットは、広い開口部から日差しを取り入れ、明るい空間を作れることです。
さらに吹き抜けをプラスすることで、解放感も得られるでしょう。
プライバシーにも配慮するのなら、庭に植樹する方法などがおすすめです。
明るさとプライベート空間を両立させることができます。
洗濯物の物干しスペースとして最適
日差しが降り注ぐインナーテラスは、洗濯物を干すスペースとして最適です。
湿気が気になるときは、窓を開けて洗濯物を風に当てることもできます。
天気予報に不安を感じる日は、洗濯物を干すことをためらってしまいますが、インナーテラスがあれば干したまま外出も可能です。
洗濯機からインナーテラスまで、短い動線で設計できると家事の時短にも役立ちます。
インナーテラスのデメリット
メリットばかり感じられるインナーテラスですが、どのようなデメリットがあるのかを知っておきましょう。
施工費用が高くなりやすい
屋根があることが一番の理由ですが、断熱材や内装費用が掛かる為、屋外テラスと比べるとインナーテラスは施工費用が高くなってしまうのがデメリットです。
部屋をひとつ増やすだけの費用がかかると考えた方が良いでしょう。
固定資産税がかかる場合がある
多くの場合、屋根があるインナーテラスは延べ床面積に含まれます。
建築基準法の「床面積」で容積率の対象となる場合は、固定資産税が発生してしまうことを覚えておきましょう。
使いにくいとデッドスペースになることも
インナーテラス導入の際には、イメージする日当たりの確保や生活動線に配慮した設計が必要です。
明るさを確保できなければ、インナーテラスの役割を果たせませんし、使いにくい場所にあれば、デッドスペースになってしまいます。
建築する土地の日当たりや、ご自身の家族構成やライフスタイルなどに合わせて提案してくれる業者さんへ依頼できると安心ですね。
まとめ
ご紹介した通り、インナーテラスには様々な使い道やプランが考えられますが、大切なのは利用目的を明確にすることです。
あれもこれもと希望を詰め込んでしまうと、かえって使いにくい空間になってしまうかもしれません。
施工例やメリットデメリットを参考に、自分の暮らしにぴったりのインナーテラスの使い方を考えてみてくださいね。